食べてしまいやすいもの

異物カテゴリ:
中毒を起こす異物
危険度:
A

ぶどう

ぶどうの特徴・誤飲時のリスク

年々動物のオーナーの皆様の意識は高まっており、人間の食べ物の中でタマネギやチョコレートが動物に有害であることは今ではかなりポピュラーな情報になりつつあります。

しかし意外と知られていない有害な食べ物としてブドウがあります。そうです果物のあの葡萄です。

ブドウ中毒はいまだに謎の多い中毒で、ブドウ中のどの成分が中毒を引き起こすのか?どのくらいの量で中毒になるのか?判っていないことが多いのですが、判っていることとしては急性の腎不全を引き起こすことが知られています。

動物病院での現実としては、まだあまり情報がポピュラーではないため、ブドウを食べてしまったんです!と駆け込んでくるオーナーはタマネギやチョコレートほど多くありません。原因不明の腎不全が判明し、その原因追及のためにオーナーから詳しい問診をしている時に「そういえばブドウを食べさせた」といって判明するケースのほうが多いくらいです。

なんとなく食べていて、なんとなく欲しそうだったから一粒与えちゃったというオーナーの声は良く聞かれますが、ブドウは有害であるという情報さえ知っていれば予防できることなので、この機会に覚えておきましょう。

ぶどう誤飲時の主な処置

ブドウを誤飲してしまった場合、まだ間もなければ吐かせる処置は必須です。それで吐いたとしても充分とは言えず、既に吸収されてしまったかもしれない成分を排泄させるための点滴治療も同時に行うべきでしょう。

ブドウ中毒で急性腎不全を発症してしまった場合、回復する可能性が低く死に至る可能性が高いと言われています。そのため腎不全になってしまってからなんとかしようと思っても手遅れの可能性が高いため、腎不全にならないよう最大限の治療を受けさせてあげるべきなのです。

 

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