食べてしまいやすいもの
- 異物カテゴリ:
- 中毒を起こす異物
- 危険度:
- B~C
チョコレート
チョコレートの特徴・誤飲時のリスク
チョコレートに含まれている成分、主にテオブロミンとカフェインが引き起こす中毒症状をチョコレート中毒と言います。どちらも主に中枢神経を興奮させる作用を発揮するため、主な症状としては以下が挙げられます。
落ち着きが無くなる、震える、呼吸が荒くなる、涎がダラダラ垂れる、水を異常に飲む、嘔吐する等
チョコレートといっても色々な種類があります。シンプルな捉え方として黒い色が強いものほど危険と考えて下さい。ホワイトチョコレートで中毒を起こすことはほとんどありませんが、ダークチョコレートだと危険度は跳ね上がります。両者の中毒成分の含有度には100倍以上の差があると言われています。
またチョコレートの特徴として誤飲したチョコレートは胃の中で溶けて胃の粘膜にへばりつきます。そこから徐々に消化吸収されていくため、例えば同じ興奮系の中毒物であるタバコ(ニコチン)に比べて誤飲してから症状が発現するまでに時間がかかる場合があります。
誤飲してすぐに症状が無いからといって油断しないことが大切です。しかし逆に言うと、誤飲してからある程度の時間が経過してしまっていても、まだ対処できる可能性があるということです。
チョコレート誤飲時の主な処置
チョコレートの成分であるテオブロミンやカフェインに特化した解毒剤はありません。
誤飲した場合はある程度時間が経過していてもまだ消化吸収されずに胃内に留まっている可能性があるので吐かせる処置が有効です。しかし胃の粘膜にへばりついているため吐かせても充分に回収できないこともあります。その場合は必要に応じて胃洗浄を行うこともあります。また点滴による中毒物質のウォッシュアウトも有効です。