食べてしまいやすいもの

異物カテゴリ:
中毒を起こす異物
危険度:
B ただし多量または濃縮液はA

たばこ

たばこの特徴・誤飲時のリスク

タバコに含まれている成分ニコチンがニコチン中毒を引き起こします。

ニコチンは教科書的には最初に中枢神経を高ぶらせ、その後逆に抑制する作用を発揮します。そのため中毒症状としては興奮系の症状(震え、頻呼吸、流延、嘔吐など)も抑制系の症状(昏睡、血圧低下、呼吸抑制など)も、どちらも起こり得るもので、抑制系の症状が出ている場合は生命維持に直結する重篤な状態が予想されます。

しかし救急現場の実際としてはほとんど症状が無いか、軽い興奮系の症状を見かけることがほとんどです。これは紙巻きタバコをイタズラする段階でタバコの葉がバラけてしまい大量の誤飲に至らないケースが多いからです。

以外と盲点なのはタバコそのものではなく灰皿です。タバコの火を消すために底に水が張ってあるタイプの灰皿をイタズラしてしまった場合、その水にはそれまで廃棄された多量のタバコから溶け出したニコチンが濃縮されています。少量を舐めた場合でも油断のない判断が必要です。

 

たばこ誤飲時の主な処置

ニコチンに特化した解毒剤はありません。

誤飲してまだ時間の経過が短いのであれば吐かせる処置と点滴によるニコチン成分のウォッシュアウトが効果的です。

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