食べてしまいやすいもの

異物カテゴリ:
中毒を起こす異物
危険度:
大量だとA 少量ならC

人の薬(向精神薬)

人の薬(向精神薬)の特徴・誤飲時のリスク

夜間救急病院には人の薬を飲んでしまったという症例が多数来院されます。しかし人の薬といっても無害なものから劇薬まで多種多様です。では、どんな薬の誤飲で来院することが多いかというと、トップクラスで多いのがうつ病の治療薬などに用いられる向精神薬です。

向精神薬を誤飲した場合、精神に作用する薬のため症状は高揚する(過剰興奮、震え、嘔吐など)か、沈静される(傾眠、昏睡、ふらつきなど)か、真逆の反応のようですが、どちらも起こり得ます。イメージとしては人間がお酒を飲み過ぎた時の印象に近いかもしれません。

人間の通常量でも症状は発現しますが、その程度では軽微な症状の場合が多いです。しかしオーナーの留守中に1シート(10錠)を丸ごと飲んでしまった等のケースも珍しくなく、そのような大量摂取の場合は重大な症状に至る可能性もあります。

 

 

人の薬(向精神薬)誤飲時の主な処置

向精神薬といっても実は色々な種類の薬剤が存在し、一部のものには、それに特化しか拮抗薬(解毒剤)が存在します。すぐに動物病院に向かう前に、先に電話して薬の名前を告げると受診してからの対応がスムーズになる一助となり得ます。

拮抗薬が無い場合の対応は、誤飲してからの時間が短ければ吐かせる処置は欠かせません。ある程度時間が経過して症状も既に強く出ている場合は吐かせる処置が危険になってしまう可能性もあるので、点滴の他に胃洗浄などの処置を組み合わせるかどうか獣医師の判断を仰ぎましょう。

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